放射線科

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Department of Radiology

放射線科

MRI

放射線を使用せずに、磁場と電磁波を用いて体内の臓器を画像化する装置です。当院では 1.5T(テスラ:磁場の強さを表す単位)の超電導MRI装置が2台稼働し、そのうち1台は2025年3月に更新いたしました。いずれも最新の装置で、AI(人工知能)技術を搭載しています。この技術により動きを補正する機能や、静音技術等の様々な機能が搭載されており、これまでより短い撮像時間で高精細な画像を得ることができるようになりました。
また、撮影室は以前より明るくなり、室内には音楽が流れています。撮影中はヘッドフォンを着けていただき音楽を聴くことができます。持参されたCD-Rの音楽を流すことも可能です。このように最新技術や撮影室の環境の改善で、以前まではMRIが苦手だった方も安心して検査を受けていただけるようになりました。

次のような方は注意が必要です。予約を取られる際、主治医にご相談下さい。

  • ペースメーカーを入れている方
  • 体内に金属を入れている方
  • 妊娠されている方 または、その可能性がある方

CT

当院では2台のCT装置 (Aquilion PRIME, Aquilion Prime SP) を設置し、外来・入院・救急を含め年間約8500件の検査を行っています。
CT装置はX線を利用して撮影した情報をコンピュータ処理することで身体の断面を画像化し体内の様々な病気を発見することが出来ます。最新のDeep Learningを用いた画像再構成法によりこれまでにない鮮明かつ高画質な画像を短時間で提供する事が可能になりました。
また体内金属による画像の乱れを低減できる機能(SEMAR)も搭載されており,それにより金属周辺の画質も向上しました。
当院では頭部や胸腹部だけでなく整形領域(肩、膝など)や冠動脈(心臓の血管),大腸CTなど全身の検査を行っています。被ばく線量についても「Japan DRLs2020」に示された診断参考レベルを利用して、適切な被ばく線量管理を行っていますので安心して検査を受けられて下さい。

乳房X線撮影装置

キヤノンメディカルシステムズ社製のマンモグラフィ装置(Pe・ru・ru)と呼ばれる装置で、 この検査では触診で発見されにくい早期の乳がんの発見が可能です。
乳房を圧迫して撮影するため、圧迫痛を伴い「痛い」「苦しい」という印象を受け敬遠されがちです。
当院での実際の検査では、乳房撮影の経験豊富な技師が患者さんの状態によって柔軟に対応し、 苦痛を少しでも和らげるため細心の注意を払って行っています。

マンモグラフィについては努めて女性技師が対応する体制を取っています。

血管造影装置

血管に細い管(カテーテル)を入れて目的の部位に到達させ造影剤を注入し、X線撮影を行うことで血管の形(動脈瘤、狭窄など)や腫瘤の分布、血流などを検査し治療まで行う装置です。
2025年3月に更新した当院の血管造影装置は、高解像度のバイブレーン(2方向同時撮影)システムを搭載しており一度で2方向の撮影が可能です。これにより検査時間が短縮されると同時に造影剤の量も少なくなるため、患者さんの負担をかなり軽減することができます。最新の技術で従来よりもかなり少ないX線被ばく量で撮影できることと高画質の両立を実現しており、今まで以上に安全な検査が可能です。
また、回転撮影を行うことにより3D(3次元)再構成も可能なため、血管を立体的に観察したりCT検査のような画像を提供したりすることで、よりスムーズな検査を行い治療のサポートをさせていただきます。

据置形X線透視診断撮影装置

当院では2台のX線透視装置を有しており、1台は食道・胃・小腸・大腸などの消化管造影検査、 脊髄造影(myelography)、骨折の整復、瘻孔造影、泌尿器での尿路系造影検査、子宮卵管造影検査(HSG)など 産婦人科での生殖器系検査も行っています。
装置の特徴としては、キヤノン社独自のラウンドシェイプ天板により消化管検査における体位変換のし易さと、ERCPのような長時間の検査による苦痛の軽減を両立し、水平時の寝台高さを56cmまで下降することができますので、ストレッチャーからの受診者の乗せかえも容易で、介添えの方の負担も軽減でき、検査室に歩いて来られない受診者などを優しくサポートします。

移動型X線透視診断撮影装置

外科的手術の際にX線を使用して手術を支援する装置です。高解像度の透視機能をもち、リアルタイムでデジタルX線画像を表示することができます。この装置は移動が可能であり、アーム部分も自在に回転できるため、あらゆる角度からX線撮影が可能です。
当院ではシーメンス社製の2台とGE社製の1台を使用しています。

骨密度測定装置

骨の中にあるカルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分がどのくらいの量あるのかを計測するものです。このミネラル成分が不足してくると、骨がもろくなり、骨折しやすくなります。当院では、最新鋭のベッドタイプ装置に寝ていただき、腰椎や股関節にX線を透過して、その透過率を即時にコンピューター処理して骨密度の測定、分析を行います。 簡易的に手首で測定するよりも詳細な情報が得られます。

ワークステーション

FUJIFILM社製ワークステーション(VINCENT)を導入しています。
このワークステーションと呼ばれるものは、撮影する装置ではありませんが CTやMRIで撮影された画像を3D等に処理をすることに特化したパソコンです。
解剖学的なデータベースにより、人体の臓器や骨や血管の認識に非常に優れています。 患者さんへ説明するための分かりやすい画像作成や外科的手術の前のシミュレーションに役立ちます。

大腸CT用炭酸ガス送気装置

堀井薬品工業社製の大腸CT用炭酸ガス送気装置(エニマCO2)を導入しています。
この装置は大腸に炭酸ガス(腸管粘膜からの吸収が空気より早いガス)を送り込む専用装置です。
ガスが入り過ぎるのを防ぐ機構を備えており、安全面にも配慮された装置です。
この装置を使用して安全で安定したガス送気を行い、送気完了後に大腸CTを施行します。
大腸がんの外科的手術の術前検査に使用します。